【青井記念館美術館】企画展《図案家 中山冝一展 図案帖『國華』から見る宮中染織デザイン》

 

 好評につき、予定していた収蔵作品展を変更し引き続き開催中。

企画展《図案家 中山冝一展 図案帖『國華』から見る宮中染織デザイン》

開催期間2024/7/7日)~7/31(水)  休館日 8(月)、16(火)、22(月)、29(月)  開館時間10:00~16:00(15:30迄入館)  

 

 青井記念館美術館では、図案家 中山冝一展 図案帖『國華』から見る宮中染織デザインを開催しています。本校を明治37年に卒業された中山冝一氏は図案絵画科の1期生でした。当時の1期生はわずか4名、図案という言葉が誕生し、その発展が求められた明治30年代、富山県の工芸学校で図案の教育を受け、その後上京し図案の仕事に従事します。

 展示中の図案帖『國華』は大震災と戦災により自身の仕事の大部分を失い、疎開により幸いにも難を逃れた下図類を形にして残すことにあったと「はしがき」より知ることができます。中山氏が守り抜き、晩年に自身で作成した図案帖『國華』には、かつて宮内省御用達であった髙島屋から委嘱を受けて手掛けた宮中の室内装飾、お好み裂(きれ)、貞明皇后・香淳皇后の袿(うちき)やドレスなどの図案、下図、写生画が収められており、当時の宮中の染織品にかかわるデザインが生まれる過程を知ることができます。今回の展覧会では、図案帖『國華』の一部、30頁ほどをパネルにまとめ展示しました。また、同時に明治44年~大正2年頃の図案絵画科の課題制作約20点を展示しています。

 近代日本の図案家第一世代のひとりといえる中山冝一氏の名は残念ながら知られていません、多くの方に知っていただきたいとこの展覧会を開催しました。港区立郷土歴史館様とのご縁で実現できた展覧会です。どうぞこの機会をお見逃しなくご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

【 ごあいさつ(PDF)】